言葉の魔力
けんこ~コラム・19
言葉の魔力
最近クラブハウスと言う新しいSNSが日本に上陸した。
S N Sがそもそも何かというと、
ソーシャルネットワーキングシステムのことで、
登録した利用者同士が交流できる
インターネット上の会員制サービスのことである。
代表的なものが、
Facebook(フィスブック)、Instagram(インスタグラム)、
YouTube(ユーチューブ)、Twitter(ツイッター)だろう。
横文字ばかりで慣れない方には少ししんどいが、
一度はどれか一つは聞いたことはあるのではないかと思う。
その違いをざっくり説明すると、
情報に特化したものがFacebook、
きれいな写真に特化したものがInstagram、
動画がYouTube、
言葉に特化したものがTwitter、といったところか。
では、クラブハウスは何かと言うと
音声でリアルタイムのコミュニケーションができるSNSである。
電話のように声でしかコミュニケーションが取れない。
電話は一対一だが、クラブハウスはこれを大人数でできるのだ。
クラブハウスの楽しみ方は、ルームと呼ばれる「部屋」に入って
誰かの話を聞いたり、誰かと話したりすることだ。
クラブハウスのアプリを開くとまず最初に、
たくさんの目的別に別れている「ルーム」と呼ばれる
各会議室のタイトルの一覧がでて、
そこから興味のある部屋を自分で選んで入っていく。
司会者がいて、話している人がいて、
後はみんなで黙って話を聞いているスタイルの部屋。
居酒屋でワイワイ話すような雑談交流のスタイルの部屋。
集まる人と目的によって、使われ方も様々である。
リアルタイムで集まってワイワイやることができない
このコロナ禍において、
まさに求められていたS N Sなのかも知れない。
友人同士で集まって会話を楽しんでいるところ以外は
大体が「初めまして」なので「自己紹介」をすることが多くなる。
最近はS N Sをビジネスで利用している人が増えたため、
ご自身のやっていることや経歴をスラスラっと仰る方も多い。
また、S N Sでの人との交流を楽しんで使われる方も
同じようにたくさんいらっしゃる。
しかしやはり、急に自己紹介なんて言われたら
おっかなびっくり、しどろもどろに言ってしまうのが大概だ。
「私…、ただの主婦で…。
みなさんのようなすごいことは何一つやってないのですが…。」
と、おどおど話されることが多い。
そんな方が何人か続いた後、1人の男性がこう言ったのだ。
「あの、『ただの主婦』って言葉、使用禁止にしませんか?
家事って本当に大変な仕事ですよ。」
会場は時が止まった。
私は仕事はしているが家事もしているので
近所のスーパーで買い物をしている時はまさに「主婦」の姿だ。
それが当たり前の姿だと思っていたが、
まさかの男性からそれを否定されたのだ。
一瞬止まった会場の空気を感じて、男性はこう続けた。
「コロナで家で仕事をして、家事も前より手伝うようになって
こんなに大変だし、仕事と両立するのが大変だってわかりました。
男は一つのことしかできません。
でも女性は3つくらいのことを同時進行でやります。
すごいことなんです。
だから、『私は素晴らしい主婦です』っていうのはいかがですか。」
パチパチと拍手が起こった。
その後の女性たちはみんな、
恥ずかしそうに、でも誇らしげに「私は素晴らしい主婦です」と
自己紹介をしていった。
その日は私もちょっとだけ、
家事をするのが楽しく、そして家族にも優しくなれたのは言うまでもない。
難波
S N Sがそもそも何かというと、
ソーシャルネットワーキングシステムのことで、
登録した利用者同士が交流できる
インターネット上の会員制サービスのことである。
代表的なものが、
Facebook(フィスブック)、Instagram(インスタグラム)、
YouTube(ユーチューブ)、Twitter(ツイッター)だろう。
横文字ばかりで慣れない方には少ししんどいが、
一度はどれか一つは聞いたことはあるのではないかと思う。
その違いをざっくり説明すると、
情報に特化したものがFacebook、
きれいな写真に特化したものがInstagram、
動画がYouTube、
言葉に特化したものがTwitter、といったところか。
では、クラブハウスは何かと言うと
音声でリアルタイムのコミュニケーションができるSNSである。
電話のように声でしかコミュニケーションが取れない。
電話は一対一だが、クラブハウスはこれを大人数でできるのだ。
クラブハウスの楽しみ方は、ルームと呼ばれる「部屋」に入って
誰かの話を聞いたり、誰かと話したりすることだ。
クラブハウスのアプリを開くとまず最初に、
たくさんの目的別に別れている「ルーム」と呼ばれる
各会議室のタイトルの一覧がでて、
そこから興味のある部屋を自分で選んで入っていく。
司会者がいて、話している人がいて、
後はみんなで黙って話を聞いているスタイルの部屋。
居酒屋でワイワイ話すような雑談交流のスタイルの部屋。
集まる人と目的によって、使われ方も様々である。
リアルタイムで集まってワイワイやることができない
このコロナ禍において、
まさに求められていたS N Sなのかも知れない。
友人同士で集まって会話を楽しんでいるところ以外は
大体が「初めまして」なので「自己紹介」をすることが多くなる。
最近はS N Sをビジネスで利用している人が増えたため、
ご自身のやっていることや経歴をスラスラっと仰る方も多い。
また、S N Sでの人との交流を楽しんで使われる方も
同じようにたくさんいらっしゃる。
しかしやはり、急に自己紹介なんて言われたら
おっかなびっくり、しどろもどろに言ってしまうのが大概だ。
「私…、ただの主婦で…。
みなさんのようなすごいことは何一つやってないのですが…。」
と、おどおど話されることが多い。
そんな方が何人か続いた後、1人の男性がこう言ったのだ。
「あの、『ただの主婦』って言葉、使用禁止にしませんか?
家事って本当に大変な仕事ですよ。」
会場は時が止まった。
私は仕事はしているが家事もしているので
近所のスーパーで買い物をしている時はまさに「主婦」の姿だ。
それが当たり前の姿だと思っていたが、
まさかの男性からそれを否定されたのだ。
一瞬止まった会場の空気を感じて、男性はこう続けた。
「コロナで家で仕事をして、家事も前より手伝うようになって
こんなに大変だし、仕事と両立するのが大変だってわかりました。
男は一つのことしかできません。
でも女性は3つくらいのことを同時進行でやります。
すごいことなんです。
だから、『私は素晴らしい主婦です』っていうのはいかがですか。」
パチパチと拍手が起こった。
その後の女性たちはみんな、
恥ずかしそうに、でも誇らしげに「私は素晴らしい主婦です」と
自己紹介をしていった。
その日は私もちょっとだけ、
家事をするのが楽しく、そして家族にも優しくなれたのは言うまでもない。
難波
けんこ~コラム